「サラジーナ」絵本 その1
絵本「夜の魔人」(童話のページへ) 1ページ目 |
むかしむかし 夜の空と同じ色をした 人がいました。
深みのある青色の肌で ところどころ宝石のように
きらきらとした星の輝きがありました。
月の瞳のまわりには 流れ星の尾のようなまつげがふちどられていました。
彼の名前は「夜の魔人」でした。
夜の魔人は 毎晩夜空の月を規則正しく 太らせたりやせさせたり、
流れ星を降らせて 夜空をお掃除したりしていました。
夜の魔人には 一度も会ったことのない、こころの恋人がいました。